飲んだくれオヤジの外寝

学生時分に海や山で遊ぶのにいちいち宿に泊まったりするのは不可能。
体力と時間には余裕があるが、先立つものはない。
悪友と真夜中に出発して海や山で明け方から夕暮れまで遊び、交代で運転し、深夜に帰宅。
翌朝の講義は爆睡、、、何してたんでしょうね、まったく。

あるとき、その悪友が釣具屋のチラシを持ってきた。今で言うロッヂ型テントが当時、安宿に一人が一泊するよりも安い価格で出ていた。


　 時、折しもゴールデンウィーク直前。

　 車を飛ばして、現地で３泊、ゆっくり帰ってしっかり睡眠。翌日からの講義は完全受講！親に無駄金の無心をする事もなく、これぞニッポンの模範大学生！と、目論み、二人でなけなしの金を出し合い早速購入した。


今時のショックコード付きのアルミポールなんてもんじゃない。
長短混じったスチールパイプと継ぎ手金具が２０本ばかし、インナーテントの下面とフライシートはいわゆるドカシートのつぎはぎ。
確か出入り口には一応虫除け網があり、メッシュにはなっていたと思うが、何しろ重くて、かさばる。ポールとテントをそれぞれ男二人掛かりで運んだ。

それでも嬉々として二人で河原に広げ、何度も説明書を読み直し、間違えたポールを抜き差ししながら、本番前の設営練習＆初外寝。当然、大汗をかいた後にはひたすらビール。
そのほかのグッズなど何も持たず懐中電灯と弁当で星を眺めながら、遅くまで飲み明かした。
さすがに大きなテントで二人だと広々空間、快適だった。　ただし、日が昇ると蒸し風呂状態。
撤収後部屋に戻り風呂場に駆け込んだ。（講義は当然遅刻）
ゴールデンウィークのキャンプもテントと懐中電灯しか持たなかったにもかかわらず、大満足で過ごした。

しかし、それ以降すっかり外寝と外酒が病み付きになり、暇を見つけては河原や、空き地に出かけていった。（田舎だったし、オートキャンプなんて言葉もなかったような気がする）
その後、徐々にシュラフやストーブ、ランタン等も手に入れ、小物も増えていった。
そうなるとキャンプ生活も徐々に快適になっていき、快適を求めてキャンプに行く。
そこで、不自由を感じるとさらなる快適さを求めまた小物を集める。

当初、遊びに行く手段の一つとして購入したテントが、いつの間にかキャンプ自体を目的とする遊びとなってしまった。そうなると、今度はキャンプ生活での遊びを求めだす。

まったくきりのない遊びにはまってしまった。


ちょいといっぱいのつもりで飲んで、いつの間にやら、はしごナンタラ。。。


酒といっしょだ。。。(その後、15年以上のブランクを経て再開したのですが、また後日）